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サーキット走行を楽しめて自走で往復できるニスモR35GT-R「CRS」!ドリフト走行も可能なコントロール性

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TEXT: 斎藤 聡(SAITO Satoshi)  PHOTO: 小林俊樹(KOBAYASHI Toshiki)

駆動制御とサス設定を理解すればドリフトコントロールも自由自在

足まわりをRモードにセットして、まずは試乗コースへ。パワー感は…普通に速い。正直なところ550ps前後から20〜30psアップは誤差の範囲。横比較で比べれば体感できるかもしれないが単独試乗ではなかなかわかりにくい。

しいて言えば、4000rpmあたりを中心に3000rpm弱から5500rpmくらいまでのピックアップを良好にして、トルクを充実させているような感触。イメージとしてはオーバラップはノーマル同程度、カム角256/264度くらいのカムを組んだイメージだ。タイトなコースでもパワー(トルク)バンドに用意に乗せられて走りやすい。

それ以上に感心したのがT-Specのサスキット。引き締まっているのに動きがしなやかで、突っ張るような硬さがないのだ。ヒタッ! と路面にタイヤを密着させタイヤのグリップを引き出している、そんな感覚がある。だから、意図的な操作をしない限りは容易にはリヤを滑らせない。

これには4WDの駆動トルク配分制御も大きく関わっているのだと思う。あくまでも感覚的な話だが、ターンインで限りなくFRに近い駆動配分で回頭性を良くしながら、駆動トルクがかかると割と早目にフロント側にトルクが分配される。リアが側が押し出すのとフロント側が引っ張るのとが拮抗した状態になる。フロント側に速めに駆動トルクが多めに移動する制御はR34型スカイラインGT-Rのときから感じられたものだから、基本的なロジックは変わっていないのかもしれない。

リアを振り出すコツは、ターンインからコーナー半ばにかけて、フロント駆動配分が少ないときにヨーを強めに出してあげてイッキにリアを振り出すこと。浅めのドリフトアングルだとすぐにグリップが戻ってしまうので、深めのドリフトアングルを作り出すと、派手なコーナリングアクションも楽しめる。

コンフォートモードは一般道でソフトに感じるほどジェントル

感心するのは、滑り出しの挙動が意外なほど穏やかなこと。踏ん張っただきでスパンと滑り出すというようなことがなく、深くロールしていった先でズルズルと滑り出す感じ。スライドを収める場面でも、アクセルを少し戻してやればスムースにスライドが収まってくれる。こんな領域の身のこなしまで洗練されているのかと驚かされる。

足まわりの動きがあまりにしなやかなので、市街地走行をイメージできるもてぎ構内の道路も走ってみた。コンフォートは“柔らかい”といいたくなるくらい足の動きがスムースで、荒れた路面でも快適。ノーマルはコンフォートに比べ路面型のアタリは少し強くなるものの、振動の収束が素早くすっきりしているので、郊外路や高速道路で真価を発揮しそうだ。

クローズドコースでは獰猛と言いたくなるほど迫力の走りを見せながら、一般道ではスパルタンな顔をまったく見せないジェントルさも備えている。

GT-R NISMO CRS

グランツーリスモとしてのキャラクターを強く感じる……と訳知り顔で考えていたら、資料にT-Specはグランツーリスモの深化が体感できる仕様であり、他にレーシングテクノロジー(速さ)の深化を体感できるNISMO仕様が設定される予定なのだという。まだNISMOのGT-Rは進化が続きそうで楽しみが尽きない。

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