F1参戦の熱気を市販車へ 電動化で進化するキャデラック「Vシリーズ」の実力とは
ゼネラルモーターズ ジャパンは高性能ライン「Vシリーズ」初となるフル電動SUV、キャデラック「リリックV」の期間限定受注を開始しました。最高出力646psを発揮し、0-96km/h加速はブランド史上最速となる3.3秒を記録します。F1参戦でも話題を集めるキャデラックが放つ、1890万円の超高性能フラッグシップEVをご紹介します。
モータースポーツの血統を継ぐ「Vシリーズ」初のフル電動SUV
キャデラック「リリックV」は、20年以上の歴史を持つ高性能ライン「Vシリーズ」として初のフル電動SUVであり、モータースポーツ由来の技術と電動化技術を融合させた新世代のフラッグシップだ。
販売は予約注文による期間限定の受注生産方式を採用する。2026年3月25日から開始した受付期間は6月21日までとされる。日本市場への導入モデルはすべて右ハンドル仕様で、価格は1890万円(税込み)だ。デリバリーは2027年初頭を予定している。
パワートレインはデュアルモーターAWDを採用し、最高出力646ps、最大トルク904N・mという圧倒的なスペックを実現。専用ドライブモード「ヴェロシティマックス」使用時には、0-96km/h加速3.3秒を達成し、キャデラック史上最速の加速性能を誇る。バッテリー容量は95.7kWhで、航続距離は471km(WLTP)だ。
大出力に対応する専用チューニングの足回りとブレーキシステム
足回りにはキャデラック「リリックV」専用にチューニングされたマルチリンク式サスペンションを採用し、ラグジュアリーSUVに求められる快適性とスポーツ性能を高次元で両立している。さらにフロントには、ブレンボ製6ピストンパフォーマンスキャリパーを標準装備し、強力な制動力を確保した。
加えて、パドル操作による減速から完全停止まで制御可能なバリアブル・リジェン・オンデマンドを備え、回生エネルギーの効率的な活用とブレーキ負荷の軽減を実現している。
ドライブモードはツアー、スポーツ、スノー/アイスの3種類に加え、各種設定を保存可能なマイモード、そして専用のVモードを搭載する。Vモードでは車両の電子制御を低減したコンペティティブモードへの切り替えが可能で、さらに長押し操作によりローンチコントロールを備えたヴェロシティマックスモードへ移行し、サーキット走行にも対応する高度なドライビング性能を発揮する。
大型ディスプレイとDolby対応の立体音響が彩る室内空間
インテリアはキャデラックの伝統であるラグジュアリー性と先進性を兼ね備え、33インチの大型LEDディスプレイを採用。キャデラック「Vシリーズ」専用の表示インターフェースで走行情報を直感的に把握できる。シートには“V”ロゴ入りのパーフォレーテッド・ナッパレザーを使用し、快適性にも配慮したベンチレーション機能を備える。ステアリングには専用バッジやVモードボタンを配置し、特別感を演出している。
オーディオ面では、23スピーカー構成のAKGスタジオオーディオシステムを採用し、Dolby Atmosによる立体音響に対応。加えて静粛性を高めるため、走行状況に応じて音を生成するEVSEと、車外へ音を発するVESを搭載する。
ローダウン化されたスタンスと22インチの大径ホイールを組み合わせたエクステリアは、スポーティかつ洗練された印象だ。専用デザインのフロントフェイシアやサイドロッカー、ブラックルーフなど、キャデラック「Vシリーズ」らしい存在感を強調している。ボディサイズは全長5005mm、全幅1985mm、全高1640mm、ホイールベース3085mmと広い室内空間も確保した。
コネクティビティ面では「Googleビルトイン」を採用し、Googleマップや音声操作、アプリのダウンロードなどに対応する。新車購入後8年間はデータ通信が無償で提供される。スマートフォンアプリ「myCadillac」による車両状態の確認も可能で、利便性も高まった。
【AMWノミカタ】
キャデラックは今年、F1初参入で話題を集めているが、1950年のル・マン24時間レース参戦以来、レース活動を通じて高性能技術を磨いてきたブランドだ。その流れを市販車へ反映したのがキャデラック「Vシリーズ」である。
起源となるのは、2004年に登場したキャデラック「CTS-V」だ。このモデルは高出力エンジンと専用チューニングを施し、欧州のハイパフォーマンスセダンに対抗する存在として開発された。ここからキャデラックは「ラグジュアリー+ハイパフォーマンス」という新たなブランド価値を明確に打ち出すことになる。
今回発表されたキャデラック「リリックV」は、標準モデルと比べ最高出力で約130馬力、最大トルクでも300N・m弱上回るスペックとなり、ヴェロシティマックスモードではSUVモデルでありながら0-96km/h加速で3.3秒という驚くべき数字を記録する。また、コンペティティブモードでは電子制御の介入を抑制し、クルマ本来の挙動をよりダイレクトに引き出せる走りが可能だ。
また、車内外のサウンドを生成するなど、新たに装備された機能がエモーショナルな部分を刺激する。標準モデルのキャデラック「リリック」は1100万円、キャデラック「リリックV」は1890万円と、両者には790万円の価格差がある。パフォーマンスの違いも気になるが、キャデラック「リリックV」のただならぬ佇まいも非常に魅力的だ。










































