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「パーツ難でも日常使い」で約30年! 日産「ブルーバード SSS-R」オーナーの偏愛すぎる情熱

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循(NAGAO Jun)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • 日産 ブルーバード SSS-R:社外ステアリングやロールバーが装着された、スパルタンな運転席周り
  • 日産 ブルーバード SSS-R:雪降るなか、愛車ブルーバードSSS-Rの隣で笑顔を見せるオーナーの湯川峰さん
  • 日産 ブルーバード SSS-R:インタークーラーへ効率的に走行風を導く、ボンネット上の大型エアインテーク
  • 日産 ブルーバード SSS-R:ダットサン・ブルーバード直系の子孫として、その歴史に敬意を表してダットサン・ステッカーを貼っている
  • 日産 ブルーバード SSS-R:雪に埋もれたフロントホイール。白い社外ホイールが装着されている
  • 日産 ブルーバード SSS-R:NISMOのエンブレム、「2.0 SSS R」、「4WD ATTESA」のデカールが輝くリアエンド
  • 日産 ブルーバード SSS-R:リアホイールとタイヤ。雪を噛んだトレッドパターンが過酷な状況を物語る
  • 日産 ブルーバード SSS-R:サイドボディのモールに配された「TWIN CAM TURBO ATTESA」のロゴ
  • 日産 ブルーバード SSS-R:ドアに貼られたNISMOのロゴステッカー
  • 日産 ブルーバード SSS-R:雪が積もったフロントグリルに「SSS」エンブレムが映える
  • 日産 ブルーバード SSS-R:赤いカムカバーが印象的な、2リッター直4ターボのSR20DETエンジン。インタークーラーやエアクリーナーが社外品に変更されている
  • 日産 ブルーバード SSS-R:大型フォグランプやロールバー、クロスミッション、ラリー出場を前提とした足まわりの強化、簡素化された装備、ボディストライプなどを備えている
  • 日産 ブルーバード SSS-R:雪景色の中に佇むブルーバードSSS-R。まるで当時のラリーシーンのようだ
  • 日産 ブルーバード SSS-R:雪降るイベント会場に展示された、白い日産ブルーバードSSS-R(U12型)

中学時代からの憧れを実現した、日産「ブルーバード SSS-R」を2台所有するオーナーの熱きラリー&日産愛

2026年2月8日、関東デイラリーシリーズの開幕戦としてJAF公認ラリー「ツール・ド・大山2026」が開催されました。ラリーの魅力を多くの人に伝えるため、スタート&ゴール地点の神奈川県・伊勢原市総合運動公園では、ヒストリックカーの展示企画も行われています。今回は、雪化粧の会場でひときわ存在感を放っていた、日産の特別な競技用ベースモデルである日産「ブルーバード SSS-R」とオーナーの物語を紹介します。

雪化粧のラリーイベント会場で出会った、全日本ダットサン会副会長の職にふさわしいカーガイ

強烈な寒波の影響で前日から降り始めた雪は、イベント当日の朝には小康状態となった。ラリー競技自体は開催されることとなったが、競技車両がスタートするころにはふたたび雪が強まり、ヒストリックカーの展示エリアも一面の雪化粧となった。そんな悪天候のなか、快くインタビューに応じてくれたのが日産「ブルーバード SSS-R」のオーナー、湯川 峰(ゆかわたかし)さんだ。じつは湯川さんは全日本ダットサン会の副会長という肩書きを持つカーガイである。

「このラリーの主催者であるチームアッスル(AZuL)のメンバーとは以前からお付き合いがあったのですが、全日本ダットサン会とのコラボという形でラリー競技とヒストリックカーの展示を本格的に同時開催したのは今回が初めてです」とのこと。

ニスモとオーテックが手掛けたラリー専用車、日産「ブルーバード SSS-R」の輝かしい実績

伝統的にラリー競技に強さを発揮してきたダットサン/日産が、久々に気合を入れてラリースペシャルというべき日産「ブルーバード SSS-R」をデビューさせたのは1987年のこと。アテーサと呼ばれる4輪駆動最適制御システムを採用した8代目日産「ブルーバード」のスポーツグレード、「SSSアテーサリミテッド」のセダンをベースに、ニスモとオーテックジャパンがラリー参戦を前提に開発したスパルタンなモデルだ。”R”はもちろんラリーの頭文字である。

日産「ブルーバード SSS-R」は日産の目論見どおり国内ラリーで大きな活躍を見せ、1988年シーズンと1990年の2度にわたり綾部美津雄選手の手によって全日本チャンピオンに輝いている。

中学時代からの憧れと、免許取得後に深まった日産ラリー車への愛

ラリーの日産が久々に気合を入れて日産「ブルーバード SSS-R」をデビューさせたとき、湯川さんはまだ中学生だったそうだが、大径のフォグランプやボディストライプなど、いかにもラリー車然としたそのたたずまいに大いに魅了されたという。

そのころから日産車愛は強かった湯川さんであったが、価格や購入のタイミングが折り合わず、免許を取得してからはトヨタ「AE86型カローラレビン/スプリンタートレノ」や三菱「ランサーエボリューション」でジムカーナやラリー競技にかかわっていた時期もあったという。

1990年式後期型と1987年式前期型、2台の日産「ブルーバード SSS-R」を所有

会場に展示された湯川さんの日産「ブルーバード SSS-R」は1990年式。マイナーチェンジ後の2000ccモデルだが、オーナーの好みでフロントまわりは前期型のものに換えられている。この後期型日産「ブルーバード SSS-R」は今から12年前にクラブ員が手放したいとのことで買い手を探すつもりで預かったが、結局湯川さんがそのまま引き取って現在に至っているとのこと。

じつは湯川さんはこの後期型のほかにもマイナーチェンジ前の1.8リッターの日産「ブルーバード SSS-R」を所有しており、こちらを手に入れたのは1997年とのこと。それ以来30年近く持ち続けている。この前期型日産「ブルーバード SSS-R」の心臓部は、日産で唯一の「CA18DET-R」というスペシャルエンジンで、コスワースのピストンが組み込まれ、ハイフロータービンやステンレス製のエキマニを装着。「SSSアテーサリミテッド」の175馬力から10馬力アップの185馬力までスープアップされているという。

日産「シルビアRS」のグループ4レプリカも 汲めども尽きぬ日産ラリーマニアの情熱

「じつはこの1990年式後期2リッターモデルと、1.8リッターのマイナーチェンジ前の2台の日産『ブルーバード SSS-R』に加え、1982年式の日産『シルビアRS(US110型)』も所有しています」という湯川さん。聞けばその日産「シルビアRS」もグループ4の日産ワークスラリーカー・レプリカとして仕上げているというから、湯川さんの日産ラリーマニアぶりは本物だ。

大型フォグランプやロールバー、クロスミッション、ラリー出場を前提とした足まわりの強化、簡素化された装備、ボディストライプなどなど、汲めども尽きぬ日産「ブルーバード SSS-R」の魅力を熱く語ってくれた湯川さん。

今や希少な日産「ブルーバード SSS-R」と湯川さんの物語はまだまだ続くのだ。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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