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インフルエンサーが作った1976年式930ターボは唯一無二のアウトロー「ポルシェ スバル」!? 約3236万円で落札されたポルシェ911ターボの正体

インフルエンサーが作った1976年式930ターボは唯一無二のアウトロー「ポルシェ スバル」!? 約3236万円で落札されたポルシェ911ターボの正体

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2026 Courtesy of RM Sotheby's  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

伝説の「アウトロー」マグナス・ウォーカーの魂が宿る、唯一無二のポルシェ930ターボが放つ圧倒的存在感!

その爆発的なパワーとワイルドな乗り味ゆえに、初期の欧州仕様930ターボは、今もなおポルシェ愛好家から絶大な人気を誇っている。このほどRMサザビーズ「Magnus Walker:The Outlaw Collection」オークションに出品された、マグナス ウォーカー所有のシャシーナンバー「9306700216」も、この憧れのグループに名を連ねる1台。そして、この1台は、マグナス ウォーカーの代名詞「アウトロー」にふさわしい独自のスタンスとスタイルをも備えている。

2013年にウォーカー氏が手に入れて以来、この930ターボは彼のコレクションの中心的存在であり続けていた。ファンの期待どおり、数々の個性的なカスタマイズが施され、アグレッシブなアウトロー スタイルの930ターボとして完成されている。

アメリカのホイールメーカー「フィフティーン52」とのコラボレーションにより製作された、フックスを彷彿とさせるディープディッシュのホイールは、フロントに225/50-15、リアに245/45-15というセットアップで装着され、分厚いハイトでアメリカンな「フージャーR6」タイヤを履いている。

この組み合わせにローダウンされた車高も相まって、ワイド化されたフェンダー内を絶妙に埋め尽くし、レース生まれのポルシェ「934」を彷彿とさせるシルエットを生み出している。

ボディは、オリジナルのメーカー塗装であるミネルヴァブルー メタリックに近い色合いで仕上げられており、ゴールドブロンズ色のアウトロー ホイールと巧みなコーディネートを見せている。このホイールは、じつはこのタイプのものとしては世界で初めて生産されたものという。

同じくインテリアも、視覚的に「アウトロー」なスタイルだ。ウォーカー氏自身が所有する1978年式「911SC」からコンバートしたという、レザーとコーデュロイで覆われたブルーのシートが装備されている。

新車として出荷された際には全面ホワイトのレザー内装だったそうだが、このコントラストの明確なインテリアは、キャビン空間にユニークで触覚的要素を加えている。じつは彼、もともと古着のカスタマイズから身を起こし、独自のアパレルブランド「シリアス クロージング」を大成功させたという異色のバックボーンを持つ。ファッションとテキスタイルについて鋭い目利きである人物、つまりはマグナス ウォーカー一流のセンスによるものであることは間違いあるまい。そして「MOMO Mod.7」ステアリングホイールが、このターボチャージャー搭載ポルシェのドライバーに、確かな操作感を提供するだろう。

希少3リッターの初期型930ターボ、約3236万円で落札。マグナス流美学を宿した「動く芸術品」に世界が熱狂

なお、ポルシェ本社公認の歴史家にして、元ワークスドライバーでもあったユルゲン バルト氏からのレポートによると、この個体にはナンバーマッチングされた3Lシングルターボエンジンが、新車時からそのまま搭載されているとのことである。

RMサザビーズ北米本社は「マグナス ウォーカー氏の個人コレクションに収められている多くのポルシェと同様、この1976年式欧州仕様の911ターボは、スタイルとパフォーマンスが交差する領域に位置しています。初期の欧州仕様930として、このシャシーナンバーはすでに極めてコレクション価値の高いポルシェですが……、その紛れもない個性のおかげで、このクルマはそれ以上の存在へと変貌を遂げました」と謳いあげつつ、17万5000ドルから20万ドル(邦貨換算約2783万円から3180万円)のエスティメート(推定落札価格)を設定。さらに「Offered Without Reserve」、つまり最低落札価格は設定しなかった。

こうして3月18日にオンライン入札が始まったが、1週間の期間中に順調なビッドが入り、最終的には20万3500ドル。つまり現在のレートで日本円に換算すると約3236万円という、売り手サイドにとっても買い手サイドにとっても満足できるであろう価格で落札されるに至ったのである。

独自の美学と哲学が貫かれたこのアウトローな930ターボは、単なるクラシックポルシェの枠を超え、ひとつのストリートアートとして評価された証といえるだろう。世界中のポルシェフリークが憧れる彼のセンスが、次なるオーナーのもとでどのように輝き続けるのか。アウトローの「ポルシェ スバル」の今後の動向からも目が離せない。

※為替レートは1ドル=159円(2026年4月28日時点)で換算

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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