博物館にも展示されていたコルベットL88は5000万円オーバーで落札!
そののち間もなく、ゲイリー・ホールが「ミカム・オークション」のダナ・ミカムからこのコルベットL88を購入し、「サドル・タン」の内装に「ブリティッシュ・グリーン」というオリジナルの色の組み合わせに戻した。さらにこのL88は、著名なコルベット・コレクターであるジム・マンジョーネ氏によって15年間大切にされていた。
そして今回のオークション出品者でもある現在のオーナーのもとで、この素晴らしいコルベットL88は「NCRSノースウェスト2022リージョナル・ミーティング」で審査され、第2位のステータスを獲得。さらに2023年10月から2024年3月まで「LeMayアメリカ車ミュージアム」の 「Corvette Creativity-An Automotive Canvas」コーナーの代表格として展示されていた。
ところで、長らくオリジナルのL88エンジンを失っていたこのコルベットだが、現在では1968年モデル(L107-1967年12月10日鋳造)用に作られた427キュービックインチの純正エンジンブロック(鋳造コード:3916321)を搭載。このレストアエンジンは、それに合わせて再刻印されるとともに、クローズドチャンバー型アルミニウムヘッドとオープンプレナム型のアルミ合金製インテークマニホールドを装備している。
このエンジンには、オリジナルの生産日付コードとVINが一致した「M22」4速トランスミッションが組み合わされているほか、「J56ブレーキ」「K66トランジスタ点火システム」「ヘビーデューティ3.31ポジトラクション・リアアクスルなど」、特筆すべきディテールが満載されている。
RMサザビーズ北米本社では、
「ゾーラ・アーカス・ダントフが最も捜し求めていたホモロゲーション・スペシャル・コルベットとして広く評価されているこの、十分に記録され、美しくレストアされたL88コンバーチブルを入手することは、最も重要なアメリカン・スポーツカーの1台を所有する素晴らしい機会」
というアピール文を添えつつ、30万ドル~37万5000ドル(邦貨換算約4710万円〜5887万円)というエスティメート(推定落札価格)を設定。
そして2025年1月25日に迎えた競売では、エスティメートの範囲内に収まる33万ドル、現在の為替レートで日本円に換算すれば約5000万円というけっこうな落札価格で、競売人の掌中のハンマーが鳴らされることになったのである。










































































































