時速140キロまでBEVとして走らせることができる
ランナバウトを3つ4つ抜けると、もう険しいワインディングロードへの入り口に差し掛かる。アクセル開度75%、最高速140km/hまでBEVとして走らせることができるから、Bモードではそれを最大限生かそうとするし、電動性能にも不足はまるでない。
けれどもエンジン好きとしてはやっぱり新開発V8の実力を早く試したくなった。モードをスポーツに変える。するとV8クロスプレーン特有のサウンドがすぐに鳴り始めた。決して爆音ではない。けれども乗り手の心を躍らせるような豊かさがある。サウンドそのものも以前のV8より格段に心地よく、下品でもない。それでいてスポーティでもあった。
加速フィールがとにかく素晴らしい。1000Nmは重量感を消し去るに十分なトルクということだろう。特に痺れたのが中間加速。実はここでも重量バランスの良さが効く。右足を踏み込んだ時の応答がベントレーとは思えないほどに俊敏で、そこからはクルマのサイズが小さくなっていくような錯覚にも襲われた。スタビリティも十分だ。だから安心して踏んでいける。
コーナリングパフォーマンスも最初のランナバウトで予想した通り、従来とはまるで違う。とにかくグイグイと内を向いてくれる感覚があって、曲がることが楽しいと思えるようになった。前後重量配分の改善がここでも効いているのと、リアステアやアクティブシャシーの働きも大きいだろう。4WDであることを忘れるどころか運転フィールはFRそのもので、過去3代とはまるで違う。コンチネンタル史上、初のハンドリングマシンであると言ってもいい。
高速クルージングの安定感も素晴らしい
感心したのがコンポジットブレーキのタフネスぶりだった。ガツンと強めの制動をかけても重さを余計に感じさせず、姿勢も乱さずに減速できる。しかもペダル操作はコントローラブル。曲がり終えてからの加速もまた思いのままだった。峠道をこんなにも真剣に楽しめたベントレーは初めてで、とうとうテストドライブの最後までスポーツモードから離れなかった。
もちろん高速クルージングの安定感も素晴らしく、GT性能の高さは相変わらずだ。
そんな印象は、クーペのGTスピードに乗り換えてもまるで変わらなかった。これまでとは違って、乗り心地もGTCスピードとほとんど変わらず上等だ。ドライブモードをスポーツにしても、コンフォートでも、足元の動きに節度があり、不満を感じることもない。
要するにGTもGTCも、スピードに関して言えば乗り味が変わらない。以前に比べると随分とその差が縮まった、というか、もうほとんど違わないのだ。だからこそ困ったことになる。ルックスのいいクーペを選ぶか、たまのオープンエアに備えるか。乗り味が変わらないのであれば、一粒で二度美味しく、リセールバリューも高いGTCスピードという選択が優勢かもしれない。










































