ワンコもまったりするほどのリアシート
また現代文明に慣れ親しんでいると(!)新鮮な思いも。エンジンキーがステアリングコラムのキーシリンダーに差し込んで捻る方式であったり、そもそもキーを携帯してクルマに近づいても、キーフォブのアンロックボタンを押して初めてドアが解錠される仕組みだったりするのはその一例。出自のプラットフォームは“CMP”だが世代、種類は複数あり、そのなかで比較的簡素な仕様をベースとしているらしく、そうしたシンプル指向の仕立てになっているようだ。とはいえ試乗車は上級仕様のMAXで、前席左右のシートヒーターステアリングヒーターは標準装備になっている。
一方で「何だこれは!?」と感動したのがリアシート。座面クッションは押してみると拳骨が半分は沈むほどのソフトさ。実際にシートに腰を掛けると、座った瞬間に目をつむりたくなるほどの心地よさ。で、この快適さをたいそう喜んだのが我が家のシュンで、愛用のマットを座面の上に敷き、いつものように乗せてみると、マット越しでも自分の体重(15kg)でシートが沈み込む“フカッ!”とした心地よさに気づいたようで、まるで家のソファの上にいるつもりで(!?)、乗った次の瞬間からウトウトし始めたほど(証拠写真は画像ギャラリーにてチェック)だった。もちろん後席は背もたれがやや起き、座面が高めで、人にもスッキリと快適な着座姿勢がとれるようになっており、頭上空間、レッグルームもタップリとしている。
それと快適な走りもこのC3の見るべき部分だ。とくに乗り心地は“プログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)”と呼ぶ、いわばダンパー・イン・ダンパーを用いた効果が絶大。走っていると路面からの小さな入力をいなして吸収しつつ、全体としてフラットライドを実現しているところがじつにシトロエンな味付けだ。
1.2Lの3気筒ターボ(101ps/205Nm)にモーター(15kW/51Nm)を組み合わせた48Vマイルドハイブリッドのパワートレインも、じつに爽快にC3を走らせる。可能な場合は30km/hまでならモーター走行し、ベルトスターターによりエンジン始動もスムースなこともあり、ごく一瞬3気筒特有の小さな振動が短く伝わる場面もあるが、街中から高速走行まで十二分な力強さを発揮してくれる。















































