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日本人初! 世界を制したトヨタ「セリカGT-FOUR」はテイン創業者の熱意によって完全修復されていました

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏/宮越孝政

先進テクノロジーが注入されていた

フロントにはアニマルガードを取り付け、リアハッチにはスペアタイヤを背負う姿が勇ましい。テインの担当者に聞いたところによると、この時代にドライカーボンをはじめ、チタンやインコネル素材を使ったパーツを多用しているというのだから驚かされる。また電子制御面でも、車体の姿勢を安定させるべく、トラクションコントロールといった機能も搭載しているという。

また、FIA(国際自動車連盟)のレースカテゴリーではグループA(量産車部門)になるので、エンジンは市販モデルと同じく3S-GTE型エンジンをベースにチューニングしてある。インコネル製のストレートマフラーを装着し、最大出力は295ps、最大トルクは42kg-mを発生させる。駆動系については、Hパターンの6速ドグミッションで、プロペラシャフトは当初カーボン製を使用していたが、トラブルが多く最終的にチタン製に交換されていた。

レガシーとして遺すべき1台

泥の中での過酷な戦いを制してきたST185セリカGT-FOURのサファリ・ラリー仕様車。その装備はというと、フロントバンパーに取り付けたネットや、通称シュノーケルと呼ばれるドライカーボン製のインテークシステム、さらに左右サイドミラーに取り付けたウイングライト、そしてOZレーシングのホイールなど、サファリ・ラリー仕様ならでは。そんな武装した姿を見ると、その速さが見た目からでも充分に伝わってくる。

このマシンは見た目だけでなく、走りについても当時の戦闘力を完全に蘇らせているという。むしろ現代の技術が加わったことで、さらにポテンシャルは上がっていると言えるかもしれない。

いずれにしても、このマシンはサスペンションメーカーであるテイン創設者・藤本吉郎氏の熱意によって、再びわれわれが目にすることができたレガシーとも言える特別な1台だ。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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