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バブル期の遺産「アーマーゲー」呼びは死語! ドイツ御三家のメルセデス「AMG」、BMW「M」、アウディ「RS」とは何を意味する?

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TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: Mercedes-Benz/AUDI/BMW/AMW編集部

BMWといえば「M」シリーズ

次にBMWの「M」。読みかたはそのまま「エム」である。モータースポーツが盛んなヨーロッパでは、レースの成績が売り上げに直結するところがあるため、自動車メーカーはサーキットレースやラリーに力を入れている。ドイツのBMWも同じで、モータースポーツ用車両の開発をおこなう専門の会社、BMWモータースポーツ社を1972年に設立してレーシングマシンの開発をおこなっていた。

そのモータースポーツ社の頭文字であるMを名前に付けたクルマは、BMWのモデルラインナップの中でもスポーツに特化したモデルである。最初に登場したのは「M1」という、いわゆるスーパーカー的なクルマだったのだが、そののち3シリーズをベースに強力なエンジンを搭載し、ボディも大幅にワイド化した「M3」や、5シリーズをベースとした「M5」を開発して発売した。

1993には、BMWモータースポーツ社からこのMモデルを開発する部門が独立し、BMW M社が設立され、いまでは「2シリーズ」や「Xシリーズ」まで、BMWの各モデルに特別なチューニングを施したMモデルをラインナップしている。

じつはMモデルとMパフォーマンスモデルは別物

ここで注意をしたいのは、こういったMモデルのほかに「Mパフォーマンスモデル」というものもある、ということだ。Mモデルというのは市販車だがサーキット走行などにも耐えられるだけの性能や耐久性を持ったものだが、Mパフォーマンスモデルというのはあくまでも市販車、サーキット走行などは対象外のスポーツグレード、という位置づけとなっている。

見分けかたはMモデルはエンブレムがM2やM4、M5という具合にMとシリーズ名のみとなっていること。Xシリーズの場合にはX5MやX6Mという具合に、シリーズ名の後にMがつく。Mパフォーマンスモデルのほうは、M240iという具合に、Mの文字のあとにシリーズ名と出力記号がそのまま並ぶカタチとなる。

アウディは「RS」が付くモデルが特別枠

アウディは4WD=四輪駆動でWRC(世界ラリー選手権)を席巻したメーカーだ。クワトロシステムというこの4WDシステムは、ラリーでの活躍後サーキットレースでも戦果を挙げている。2026年からはF1にもパワーユニットサプライヤーとして参加することが決定しているのだが、そういった技術開発や車両開発をおこなっているのが「アウディスポーツ」というアウディ子会社だ。かつては「クワトロ社」として活動していて2016年から現在の社名にしている。

このアウディスポーツの技術を市販車に活かしたモデルには「RS」というグレードが与えられている。アウディの市販モデルには「S」というグレードもあって、「A4」シリーズを例にとるとベーシックなA4に加えて「S4」や「RS4」というグレードがあるのだが、S4はスポーツタイプという位置づけとなっている。

その上でRS4は、レーシングスポーツというもの。エンジンは強力だし駆動系はクワトロシステムを採用していることから、走りのレベルが非常に高い。とはいえ、見分けかたはやはり素人には難しく、はっきり違うのはエンブレムくらいだ。

ハイパフォーマンスゆえに高額車

AMGやM、RSといったハイパフォーマンスモデルは、ベースとなったモデルに大きく手を加えているということに価値があるものだが、そのぶん、新車の車両価格も非常に高価となる。しかし、中古車相場では手頃なプライスで流通している個体が多く、モデルチェンジ後のユーズドカーを狙うのも賢い選択である。ただし、整備には高額車故にそれなりの出費がかかり、年式の古い個体であれば、本来のパフォーマンスを味わうにはさらにお金がかかることを覚悟しておかなければならない。

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  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 1965年生まれ。学生時代からオートバイとクルマに熱中し、自動車雑誌編集ののちフリーランスライターに。これまでAE86トレノ、CC72Vアルトワークス、E38AギャランVR-4RS、1980年式シロッコ、CD9Aランサー・エボリューション、プジョー306スタイルなど、クルマを乗り継ぐ。オートバイはCB250RS、RZ250、ZZ-R1100、T-MAXなどつねに複数台所有。現在の愛車はフタ桁ナンバーのアルファ ロメオ156V6とサーキット遊び用のNCP91ヴィッツRS・TRDターボM、JA45クロスカブ。
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