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フィアット「500Cツインエア」の2気筒エンジンは21世紀の名機だ! ノーマルのルックスを崩さない「ちょいカスタム」がおしゃれでした

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

アバルト500C/ラリー車両をモチーフにカスタムを楽しむ

ラリー車両をモチーフにカスタムを楽しむショウ平さん。愛車アバルト500Cは知ってのとおりソフトトップを持つカブリオレだが、そのイメージとは対極といってもいいパーツ選びが絶妙なギャップを生み出している。特にこだわってモディファイした部分を中心に紹介していこう。

まずドライビングの楽しさや安全性に直結する操作系。ステアリングはラリーをはじめとする競技で昔から人気の高いOMP製、オーソドックスな3本スポークを持つタイプだが表皮にバックスキンを選択した。ドライビンググローブとの相性がよく滑りにくく繊細かつ正確な操作が可能で、一般的なレザーとは一線を画すスパルタンなルックスもお気に入りとのこと。ラリー車両を意識しているだけあり小径化はあえてせず、ノーマルと同等と思えるサイズを選んだところもポイントだ。

操作系ではもうひとつ、シフトノブにも注目してほしい。決して純正のデザインが気に入らなかったワケではないが、ラリー車っぽいステアリングとのマッチングを考えて変更した。

大胆にもシフトゲートまわりのパネルを取り外し、ストレートに伸びる長めのレバーとジュラコン製のトップにチェンジ。シフトノブに求められる握りやすさや操作のしやすさは当然として、あえてボルトなどを剥き出しにしたままの根元もレーシーでカッコいい。

ロールケージのような競技用の装備がないにもかかわらず、ステアリングとシフトノブだけでインテリアの雰囲気をガラリと変えるセンスはお見事である。

スパルタンなムードを醸し出すのに貢献しているのは、足もとを飾るOZレーシングのホイールも大きいだろう。1990年代のWRCで華々しい活躍を遂げたカストロール・カラーのST185セリカなどに装着され、その後はWRCで勝利を挙げるために世へ送り出された「クロノ」を履く。三菱「ランサー エボリューション」の純正ホイールとしても知られ、一時はOZレーシングの代名詞ともいえた名作だ。

ショウ平さんは「ラリーのファンにとって永遠の定番です」と惚れ込んでいる。組み合わせるタイヤは優れたグリップとコントロール性を両立する、ファイナリスト「595エボ」の205/45-16だ。ストリートのあらゆるシーンで安心して使えるだけでなく、サイドウォールに刻まれたアグレッシブなファイヤパターンはドレスアップ性も高い。

フィアット500/ノーマルのルックスを崩さないまま自分らしさをアピール

絶対に輸入車が欲しかったワケではないものの、国産車でこの顔に勝るクルマがなかったと話すakikoさん。納車されて1年と8カ月が過ぎた今も「とてつもなく可愛いです!」と、初めて目にしたときの衝撃と魅力はまったく衰えていないようだ。

ボディカラーこそ本当はアイスホワイトを希望していたが、中古車のタマ数が極端に少ないため断念して通常のホワイトに。ただしakikoさんが絶対に譲れなかったのは固定式のガラスルーフで、ソフトトップをオープンにしたときの解放感には及ばないものの、頭上に広がる空もメンテナンスフリーな点も気に入っているという。

たまに「スポーツカーですか?」と聞かれることがあるらしいが、自分にとってフィアット500は可愛らしいイメージ。アバルトとキャラクターが明確に異なるところも好きで、旧型になってしまったけど「末長く大切に乗り続けたいですね」と話す。

カスタムは純正のスタイルを大きく変えるつもりはないため、ところどころにイタリアの国旗であるトリコローレ・カラーをあしらう程度にとどめる。そのひとつがロッソで施工したフロントバンパーのカラーリングだ。

ボンネットを閉じていれば誰かに気付かれることはほとんどないが、いざオープンすると鮮やかな三色旗が出迎えるかのように視界へ飛び込んでくる。もうひとつはリアゲートの内側にある取っ手。フロント同様グリーン/ホワイト/レッドのカラーリングになっており、利便性とドレスアップを両立するワンポイントのカスタムといえるだろう。

さらにフロントガラス越しに運転席をよく見てほしい。ステアリングのトップにも三色旗があしらわれているのが分かるはず。元々はジムカーナやラリーといったステアリングを回す量が多い競技で、ステアリングのセンター位置が分かりやすいようにテープを巻いたのが始まりだ。それが徐々にドレスアップを好む人たちにも受け入れられ、手軽かつコストもほとんど必要ないことから定番のワザに。走り重視のドライバーなら黄色のビニールテープでも十分だが、akikoさんのように愛車が生まれた国の旗を選ぶケースもよく見る。

クルマは「自己表現のひとつです」と考えるakikoさんならではの、大好きなノーマルのルックスを崩さないまま、さり気なく自分らしさをアピールする格好の手法といっていい。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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