昨年からさらに増えた日本車と笑撃の日本風ナンバープレート人気
ヨーロッパ最大のアジア車イベント『ライスブレンネン』の取材にやってきたミュンヘン在住のモータージャーナリスト・池ノ内みどりさん。21年目を迎えたこの巨大イベントには恐らく数千台の日本車が集まる規模で、去年よりもさらにその参加台数が増えていることに、ただただ圧倒されてます。その会場で目にした人気商品が意外なものでした⁉︎
自力で家まで建ててしまうDIY王国のクルマ好きの整備力に驚き
イベントの中心であるパドックには、ショップやフードトラック、イベントエリアが立ち並び、いわゆるパチモン的な日本語が記載されたグッズが売っていて、見ているだけでも楽しめます。とくに人気なのは日本風ナンバープレート。存在しない地域のナンバーも誤字も多いですがすべてご愛敬ですね。
日本車ファンになぜ人気なのかわかりませんが、NHKのキャラクターのどーもくんはほぼすべてのクルマに乗っていると言っても過言ではありません。オーナーさんたちに聞いても、これがなぜ日本車オーナーの必須アイテムかはわからないけど、みんなが持っているから、という答え。
数多くの日本車オーナーさんにお話を伺っていると、やっと手に入れたクルマを思い切りイジって自分仕様にして楽しむ派と、なるべくオリジナルの状態に保つ派と二極に分かれるようです。いずれにせよ、1980年代~2000年代初頭のクルマでもっとも困るのはパーツの調達。オークションサイトや業者さんを頼ったり、他社製品の物で代用したりと工夫をしています。
また、自動車整備のプロの手にお願いしなくてはいけないこと以外の整備や修理などは、大半のオーナーさんたちがDIYで解決しているのにも毎回驚かされます。ドイツの人たちは自分たちで家まで建ててしまうDIY王国ですからね。それを検査機関のTÜVに認証されるまで根気よく何度も…と。でもそんな苦労も「愛車のためなら!」と破顔一笑です。

ドイツのZ世代の旬は昭和〜平成に流行った日本のゴージャスセダン
昨年にも少しチラホラ見掛けていたのですが、今年のトレンドに感じたのは、かつて日本でステータスの象徴だったゴージャスなセダンです。フカフカのシートにゆったりとした座席。内装はウッド調でゴージャスな雰囲気で昭和から平成初期に流行りましたよね。そんなセダンがナゼかいま、ドイツの若者にアツいなんて。マークIIにチェイサーにシーマ……ドイツのZ世代の若者が大切に乗ってくれているなんて、日本のオジサマたちも想像すらしてなかったのではないでしょうか⁉
またドイツにはほとんどないミニバンも、今年は数多く見掛けるようになりました。いわゆるハイエース的な大きさのバンは、メルセデスのVクラスなどドイツメーカーにも色々とあるのですが、日本のミニバンのようなゴージャスな造りのものは一般的には販売されていませんので、輸入してまで欲しいのかも知れませんね。
ひと昔前の日本では左ハンドルはステータスのシンボルのひとつでしたが、日本車好きの彼らにとっても右ハンドルはスペシャルなのだとか。懐かしの昭和アイテムの水中花のシフトレバーやつり革、バイバイハンドなどもドイツの日本車の若いオーナーたちにとっては『ナウい』アイテムのようです。








































































































