1963年型スピリットウィンドウ+4MT+
4バレルキャブ付きの340馬力仕様の価値
1963年の生産・デリバリー開始当初、C2スティングレイは2万1000台強が製造されたとされる。さらに同年型クーペの生産台数は約1万594台となっており、クーペとコンバーチブルの生産比率はほぼ50対50だったとする通説は当たっているようだ。現在の国際クラシックカー市場においてC2の評価を高めているのは、何といってもこの年のみの生産に終わった「スプリットウインドウ」クーペだ。
今回ボナムズ「PARIS SALE 2026」に出品されたスプリットウインドウクーペは、多くの同型車と同様に、新車としてアメリカ国内にデリバリーされた個体である。このスピットウィンドウのさらに高めているのが、希少かつ人気の高い4速スティックシフト(マニュアルトランスミッション)を持っていることで、決して後付けではなく新車当時から維持しているとのことだ。エンジンはフューエルインジェクションを持つ360馬力のトップモデルの次に位置するL76仕様の340馬力4バレルキャブ仕様となっている。

出品者でもあるスウェーデン在住の現オーナーは、2013年にこのスプリットウインドウを入手した後、アメリカからスウェーデンへと移送。スウェーデンではフルレストアに加え、エアコン、パワーブレーキ、パワーステアリングなどが後付けで追加されたことから「Modified(カスタム/修正あり)」の評価となっている。
当時、一番の人気色だったライトブルーメタリックのボディにブラック内装を持つこのコルベットは、出品者によって「全体的に良好な状態」と説明されている。ただし、右フロントホイールアーチに若干の損傷が確認できる点は、ボナムズ社の公式オークションカタログにも正直に申告されていた。
出品にあたっては一部のドキュメント類が付属されているが、その資料を精査する限り修復歴を示すものはない。また、現オーナーによれば塗装の測定は行われていないものの、オリジナルペイントが維持されている可能性もあるとのことだ。現状ではスウェーデン国内の登録が残っており、その登録書類も添付されるという。
このC2スプリットウインドウに対して、ボナムズ社は10万〜14万ユーロ(邦貨換算約1870万円〜2570万円)というエスティメート(推定落札価格)を設定した。スプリットウインドウ×マニュアルのC2クーペとして、概ね順当な価格帯といえるだろう。オークションは、2026年1月30日、パリ・ブローニュの森にある「バガテル城」に隣接する由緒ある「ポロ・ド・パリ」にて競売が行われた。ビッドは順調に進み、エスティメート上限に限りなく近い13万8000ユーロで落槌。現在のレートで日本円に換算すると、約2540万円という高価格での成立となった。
※為替レートは1ユーロ=184円(2026年3月2日時点)で換算

















































