1984年のサファリ・ラリーを制したマシン
一方のセリカ ツインカムターボは1983年シーズンの世界ラリー選手権(WRC)に向けて開発されたグループB車両で、実際の製作はドイツのケルンにあるトヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE。現在のトヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ=TGR-E)で行われた。
4WDが勢力を拡大する中、フロントエンジンの後輪駆動のパッケージはアフリカのラリーで威力を発揮する。デビュー2戦目となるラリー・コートジボワールで優勝を果たすと翌1984年にはサファリ・ラリーで優勝を飾り、以後も1985年、1986年とサファリとコートジボワールを連覇している。
展示されていたのは1984年のサファリ・ラリーでビヨルン・ワルデガルド選手がドライブしてサファリを制したクルマそのもの。フロントのガードバーやフロントピラー脇に設けられた補助ランプなどがサファリ仕様であることを物語っている。またブリスタータイプの前後オーバーフェンダーをサイドスポイラーで繋いだルックスがとてもスマートだったことも印象的な1台だ。
展示された2台は「動態保存」されている
ブースでは収蔵車両のフォトカードなどオリジナルグッズも販売しながらミュージアムの認知度アップに努めていたが、今回展示されていた2台のヒストリック競技車両はいずれも実際に走行が可能な、いわゆる「動態保存」が徹底している。
じつは富士モータースポーツミュージアムに収蔵展示されている車両は、ほぼすべてが「動態保存」が行き届いている状態で、2025年1月25日には富士スピードウェイの本コース(の一部)を使って走行披露した(メインのラリーカー始まって予定よりも押してしまい、トヨタ 7はAパドックを数回往復し、セリカ・ツインカムターボはタイムアウトとなってしまったのは残念だったが)ことは、先日AMWでも紹介したとおり。今後もこうしたイベントを企画中とのことで詳しくはHPで確認されたい。



































