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ワーゲンポルシェ「914」に“高すぎる”評価?約半世紀前のオリジナル状態をキープした希少個体の価格とは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Courtesy of Broad Arrow

アメリカで納車され2代目以降のオーナーはほぼ走らせていなかった

このほどブロードアロー・オークションズ「Monterey Jet Center 2025」オークションに出品された1971年式VWポルシェ914(シャシーNo.4712915713)は、オリジナルのポルシェ/アウディのウインドウステッカーによると、新車としての製造時から現在と同じボディカラー「Willow Green(ウィロー・グリーン)」でオーダーされ、センターアームレストコンソールが唯一のオプションとして装備されていたようだ。

顧客への納車を前に、サウスダコタ州ラピッドシティの「Rushmore Volkswagen(ラッシュモア・フォルクスワーゲン)」社が、事前納車サービスとアンダーコーティングのために65ドルを追加。総額3776ドル50セントが、ファーストオーナーに請求された。

車両とともに残されているポルシェ本社オリジナルのメンテナンス記録、ディーラー車両注文書、1972年に発行されたサウスダコタ州の車両登録証から、最初の所有者はマウントラッシュモア郡の郡都に在住していた、ヘレン・パルマーという人物であることが判明している。

公式ポルシェディーラーのサービススタンプによると、パルマーは1976年8月24日までに1万9947マイル(約3万1900km)のマイレージを追加。ドライバー側のドアジャムに貼られた「QUAKER STATE(クエーカーステート)」のオイル交換ステッカーには、1980年5月時点で2万1842マイル(約3万8500km)と記録されている。

その後の914は、2000年までジェフ・ヒル氏の所有にあったことが確認されている。ヒル氏はサウスダコタ州ラピッドシティの「Import Service(インポート・サービス)」に愛車を持ち込み、エンジンのチューニングとバルブ調整を実施。このとき書類に記載されたオドメーター読み取り値は2万4411マイル(約4万1700km)だった。

そして2006年、サウスダコタ州在住のカール・シモニャク氏が買い取り、その後13年間にわたって所有。ネブラスカ州オマハ在住のマイケル・ブトカス氏が2019年に譲渡され、3年間所有したあとにテネシー州在住のマシュー・コルトン氏に売却された。

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