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“山口美羽”痛車で東北660選手権を走り続けた10年間!さらなる上位を目指してマシンチェンジ

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

スーパーGTのチームがキャラクターの使用を許諾した熱意

軽自動車による本格的なレース「東北660選手権」で、“痛車ドライバー”として知られる須藤広稀さんが、2025年で参戦10年目を迎えました。アニメキャラクター「山口美羽」をまとったマシンで数々の戦いを重ね、現在はダイハツL275型「ミラ」で同選手権の2クラスに挑戦中。これまでの苦労や車両変更の軌跡、そして歴代マシンのカラーリングを振り返りながら、節目のシーズンに懸ける思いを紹介します。

乗り慣れたアルトからL275型ミラへ乗り換えをするが結果がついてこない

学生を筆頭に20代の若手が多い東北660シリーズ。そんなジェネレーションを代表するドライバーのひとり、須藤広稀が初めてエントリーしたのは2016年の開幕戦だ。車両は当時の主力であるスズキHA23型「アルト」と王道だったが、デビュー時からいわゆる『痛車』として注目を集めた。

何度かの車両乗り換えを経て、2024年からL275型ミラにスイッチしたが、作業が間に合わなかった期間を除き、デザインは一貫している。須藤が選んだのはスーパーGTなどで活躍するレーシングチーム、インギング・モータースポーツのマスコットキャラ『山口美羽』だ。じつは先方に熱意を伝え、自分の愛車に使用する許可をもらったという。

東北660選手権では当初、もっとも台数が多い3クラスで戦い、徐々に成績を上げた。2024シーズンから2クラスへ上がっている。

しかし、ステップアップまでは決して順風満帆じゃなかった。アンラッキーな貰い事故もあったが、何度かのクラッシュを経験し、その都度マシンを乗り換えざるを得なくなった。HA23型アルトだけで合計4台を乗り継いでいる。

乗り方もセッティングも知り尽くすHA23型マイスターになりつつあった須藤だが、アルトでは熟成の進むダイハツ勢にストレートで追い付けないことが多くなった。さらにHA23型は程度のいい中古車が激減したため、思い切って乗り換えを決意した。

ところが、身体がすっかりHA23型に慣れていたせいか、クルマの戦闘力は間違いなく高くなったはずなのに、アルト時代のタイムをなかなか抜くことができない。結果としてダイハツL275型ミラの初年度は予選を通過できず、コンソレーションレースの悔しさも味わった。

10年目のシーズンで8位フィニッシュは復活への一歩

そして心機一転で迎えた2025年。カラーリングを終え須藤らしくなった愛機で臨んだ開幕戦は、予選8番手で決勝は順位を上げも下げもせず8位フィニッシュを果たした。3クラスで何度も表彰台に立ったドライバーであると考えれば、今回も満足できるどころか不本意な結果ではあるだろう。しかし、復活に向かう一歩を踏み出せたのは誰が見ても明らかだ。

初めての参戦から10シーズン目に突入し、若手から中堅へ立場が変わりつつある須藤。東北660でもっとも長きに渡って活躍する『痛車』乗りとして、今シーズンは2クラスに上がってから初の表彰台を狙いたい。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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