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バブル期のホンダ「NSX」やマツダ「AZ-1」が世界を牽引! 量産車世界初のボディを生み出したメイドインジャパンはすごかった

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TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: マクラーレン/本田技研工業/KTM/AMW編集部

  • F1でノウハウを得たマクラーレンの技術を市販車に落とし込んだ「マクラーレンF1」
  • 2007年KTM X-Bow
  • 2007年KTM X-Bowのリアスタイリング
  • 1992年に登場したホンダNSX タイプR(NA1)
  • 1992年ホンダNSX タイプR(NA1)のリヤスタイリング
  • AZ-1の走り
  • ガルウイング・ドアを採用したマツダ「AZ-1」
  • 量産車世界初 NSXのオールアルミボディー
  • デロリアンDMC-12
  • デロリアンDMC-12
  • デロリアンDMC-12
  • デロリアンDMC-12
  • デロリアンDMC-12

カーボディ素材はスチール以外にもあった

クルマのボディや骨格は、耐候性や修復のしやすさからスチール素材が採用されていることが多い。しかし中には、こんなもの使っているのか、というクルマもある。今回はそんな素材に注目してみたい。

カーボンはボディ素材として最強

まず挙げたいのは、カーボン繊維を利用したものだ。カーボン繊維を樹脂で固めたCFRP(カーボン・ファイバー・リーンホースド・プラスチック)は、軽くて強度が高いという特長がある。さらにいうと疲労強度に強く、通常の熱環境での安定度も高い。そのためレーシングカーや航空宇宙産業などではあたり前に使われている。

このCFRPはもともと、釣り竿やゴルフクラブのシャフト、テニスやバドミントンのラケットなどに、50年ほど前から使われていた。カーボン繊維を編んでつくったシートを、熱硬化性樹脂に浸して重ね、熱を加えながら圧縮することで成型する、というのが基本的な製品のつくりかたとなっている。このシートを重ねて、というところが重要なポイント。繊維の方向をコントロールすることで、一方向の強さを増すなどといったこともできるため、金属素材ではつくるのが難しい形状の部品を製作したり、分割ではない一体成型が可能となったりする。

そこでレーシングカーでは、モノコックをカーボンで製作する、ということが一般的におこなわれている。市販車でも「マクラーレンF1」やKTMの「クロスボウ」などは、カーボンモノコックだ。もうちょっと一般的なクルマでいうと、アルファ ロメオ「4C」もカーボンモノコック採用車。外板でいえば、マクラーレンF1がそうだし、シボレーの「コルベット」にもカーボンボディを採用した限定モデルがあった。

さらに最近では、単純な形状、たとえばクルマのルーフやハッチゲートといったパーツ製作では、カーボン繊維を編み込まず、樹脂内に混合した状態でプレス成型する、シートモールディング工法が実用化され、「GRヤリス」のルーフにも採用されている。

カーボンにも弱点はある

ただこのカーボン素材には、問題点もある。それは修復の難しさとリサイクルという部分だ。カーボン製パーツの修復は、基本的には交換ということになるので、修理費用が高額となる。そのため高額なスペシャルモデルならともかく、市販車には採用しにくい。またリサイクルという面でも難があるため、販売台数が多いクルマには一部ならともかく、全面カーボンというのは採用しにくい。とはいえ今後、製造コストの面で有利なシートモールディング工法が進化しリサイクル性が確立されたら、軽さと強さを持つカーボン素材は、もっと一般化する可能性を秘めている。

オールアルミボディはホンダのNSXが実現

次にアルミ素材。よく知られているのはモノコックから外板まで、すべてアルミを採用した初代「NSX」だ。アルミはスチールよりも比重が低いため、軽いというのが大きなメリットなのだが、修復の難しさから採用するクルマは少なかった。

しかし現在では、アルミをはじめとするさまざまな素材を適材適所で採用することで、トータルでの重量軽減を狙ったクルマも登場している。たとえばアウディ「A8」は、アルミ合金とスチール鋼板、マグネシウム、CFRPをつかってモノコックを構成している。テスラはアルミを素材に、プレスではなくモノコックそのものを鋳造して製作。ただこれは、テスラ独自のものではなく、たとえばBMWは前後のストラットタワー部をアルミ鋳物とし、その間を鋼板でつなぐ、というつくりかたをしているのだが、これは一体型の鋳物では剛性が高すぎでハンドリングに影響が出る、ということから採用されたもの。自動車メーカーはそれぞれに、コンセプトに基づいて最適な素材を最適な形状で使う、ということを考えているのだ。

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